※この記事はわたし個人の体験談です。医療的なアドバイスではありません。体の不調は必ず医師にご相談ください。
「40歳近くになったら、胃カメラと大腸カメラを受けた方がいい」
そんな話はよく聞いていました。私もそのようなお年頃になり、以前からひどい便秘も気になっていた。だから節目に検査しようと、大腸カメラと胃カメラの予約を入れていました。
実際に、40代は胃がん・大腸がんのリスクが急上昇するターニングポイントだそうです。この時期に一度検査を受けておくことが、将来のがん予防や早期発見に非常に重要とされています。
でもその前に、私の身体が先に異変を知らせてきました。
なんということでしょう。健康が取り柄だったのに。
食べると吐く。あの日から始まった
私は自分の胃腸は丈夫だと思い込んでいました。
夜勤明けの食事が楽しみで、食べたいものをバーッと食べてカーッと寝る。それが私のご褒美のひとつでした。それが2年前の3月、突然変わりました。
久しぶりに、吐いたんです。
原因はたこ焼きの早食いだと思っていました(笑)しかし次の日、うどんを食べたらまた吐いた。食べると2時間くらい気持ち悪さが続く。夜ご飯は数口しか食べられない。
あれ、いつもと違う。今まで吐くのが二日続くことはなかった。
実は4日後に、4日間の大阪旅行を予定していました。テーマパーク、お笑い、おいしいもの。ずっと楽しみにしていた旅でした。でも、キャンセルしました。今の身体では絶対に楽しめないと思った、苦渋の決断でした。身体を治すことが先決だと、身体が教えてくれていたんだと思います。
旅行のはずだった4日間、自宅療養に変わりました。
1日目、朝から昼まで胃痛と吐き気で食べられず。2日目、昼に煮込んだうどん、夜にご飯と味噌汁を食べられたが、体重計に乗ったら2キロ減でびっくり。3日目、空腹時に胃が痛む。でも昨日より良くなっている。4日目、だいぶ落ち着き、食事が摂れるようになった。
その4日間の療養中、日記にこう書いていました。
「今まで仕事や私生活でいろいろ頑張ってきたけど、身体に負担がかかっていたんだなあ。今まで何の症状もなく元気に活動できて本当に感謝。健康って大事だと身にしみる。これからは身体の声に耳を傾け、大事にしていくよう心を入れ替えます」と。
そして偶然にも、検査を予約していた自分の判断は間違っていなかったと、そう感じました。
前日の食事制限と、腸管洗浄剤の洗礼
検査は4月に予約していました。
前日は検査食を購入しました。1,800円程度の朝昼晩3食セットのもので、それを食べて翌朝に備えます。
当日の朝はまず腸管洗浄剤を飲みました。大腸カメラの前処置として、約1.5リットルの腸管洗浄液を飲んで腸の中をきれいにする必要があるんです。
看護師として患者さんに「がんばって飲んでくださいね」と伝えてきた、あの液体です。
うわさでは聞いていましたが、自分で飲んでみて初めてわかりました。
こんなに飲みにくいものだったのか、と。
患者さんの気持ちが、ようやくわかりました。本当に。今まで患者さんに申し訳なかったです。
検査当日の朝は緊張していました。でもクリニックの看護師さんがとても優しくて、親身になってくれたので少し安心できました。
検査は鎮静剤を使ったので、胃カメラも大腸カメラも意識がないまま終わっていました。気づいたら終わっていた、という感じです。鎮静剤を使うと苦痛が軽減されるだけでなく、胃壁がしっかり伸展して見落としの少ない検査ができるというメリットもあるそうです。選んで正解でした。
「切除が必要です」という言葉
目が覚めて、先生からの説明を聞く時。
私が心配していたのは胃の方でした。大腸は問題ないだろうと、なぜか思い込んでいました。
でも診察室に入って先生から言われたのは「大腸にポリープが見つかりました。大きさがあるのでここでは取れません。総合病院に紹介します」という言葉でした。
びっくりしました。
大腸の方に問題があったこと。しかもここで取れなくて、また別の病院でイチから受診して、予約して、時間をかけなければならないこと。シフト制なので休み希望を出さないといけないというところもネックでした。「ここで取れたら一番よかったのに」と正直思いました。
先生から「見た感じは悪さをしていないポリープだと思います」という言葉がありました。でもその一言で「悪性もあり得るんだ」とふと我に返って、頭が真っ白になりました。
看護師として知識はあります。でも自分のこととなると、ポリープひとつでこんなに動揺するんだと初めて知りました。
そして胃の方も、何も問題がないと言いたいところですが。
先生から「ピロリ菌がいる可能性があること、胃が荒れている」と説明されました。検査時の胃の写真を画面で見せてもらったのですが、白いぶくぶくした泡が多数あり、明らかに何かがある。「これ大丈夫なんですか?」と思わず口に出ていました(笑)
自覚症状がないところが怖いところです。先生は「特に症状がなければ様子をみていい」とのことでしたが、もやもやした気分になりました。
今まで大きな病気をしたことがなかった分、「自分の体を気にかけてこなかったんだな」と申し訳ない気持ちになりました。
総合病院での日帰り切除
紹介された総合病院に受診し、ポリープ切除の予約は数か月後になるということで、3か月後に予約を入れました。
そしてやってきた当日。朝からまた腸管洗浄剤を飲み、準備を整えました。
ここで確認不足でした。前回のクリニックと同じように鎮静剤で眠りながら受けられると思っていたのですが、今回は鎮静剤なし。カメラの映像を画面で見ながら先生が説明してくれる形式でした。
2回ほど痛い場面があり、涙目の私。
そこで看護師さんが肩に手を置き、背中をさすってくれました。優しい声かけと手の温かさで癒されたことを今でも覚えています。
切除後は特に変わりなく、普段どおりに過ごせました。
次回は絶対に鎮静剤で意識を飛ばして受けたい。これが今回最大の教訓です。
病気になって、よかったと思った
これを言うと驚かれることがあるのですが、私はこの経験を「よかった」と思っています。
こうなるまで、自分の身体を大切にするという意識がどこかに向いていなかったんだと思います。仕事や私生活のストレスもあり、食べたいものを食べ、飲みたいものを飲んでいた。それが積み重なって身体に負担をかけていた。そして気づかないうちに自分の身体を傷つけていたんだと、やっと気がつきました。
今まで無理をしても文句ひとつ言わずに動いてきた自分の身体に、ありがとうと思いました。これからは自分の気持ちと身体に目を向けて、大切にしていきたい。
そう思えたことが、この経験の一番の収穫でした。
まとめ
アラフォーになったら、ぜひ一度、胃カメラと大腸カメラを受けてほしいです。
自覚症状がないまま進行することが多いのが、胃や大腸の病気の怖いところです。看護師の私でさえ、自分のこととなると動揺しました。でも早めに知ることができたから、早めに対処できた。
身体は正直です。異変を感じたら、早めに動くことをおすすめします。わたしはあの経験があったから、今こうして元気でいられると思っています。
続きの話も書いています。2025年、見知らぬ北海道の土地でひとりで胃カメラを受けた話です。こちらもよかったら読んでみてください。
→胃カメラが要精査だった。北海道で「ガン」と言われ続けた診察室の話
最後まで読んでくれてありがとうございます。またふらっと遊びにきてください。

