行動できなくても大丈夫。時が来たら、人は動く。

派遣看護師として北海道に行くまで、わたしには2年間かかりました。

行きたい気持ちはあった。でも動けなかった。

あの2年間はなんだったのか、今やっと言語化できる気がしています。


北海道に行きたいと思い続けた2年間

応援ナースという働き方を知ったとき、全国から募集があることに驚きました。サイトを開けば「この県で募集中」「来月からここの病院で」と、日本中の求人がずらっと並んでいる。

旅行も好きなわたしには、「寮付きで、給料もよくて、違う県で働ける」という響きがとても魅力的でした。その中でも北海道にはとくに惹かれていて、いつか働いてみたいとずっと思っていました。

だがしかし。行動が追いつかない。

3ヶ月更新の契約が終わるたびに「次こそ北海道へ」と思っていたのに、派遣先の上司から「もう少しだけいてくれないか」「次の人が決まりそうだから待ってもらえないか」と引き止められる。

引き止められるということは、必要としてもらっているということ。今思えばそれが嬉しくもあって、ずるずると更新を重ねていました。1年が過ぎた頃、わたしは職場で「北海道行きたい」と口だけ言い続ける存在になっていました。

自分でも薄々気づいていました。職場で「辞める辞める」と言って辞めない人を何人も見てきて、そういう人にはなりたくないなあと思っていたのに。

悲しいかな、わたしがそうなっていた。

派遣会社にも北海道で働きたいことを伝えていたので、「この案件が復活しました」「ここは初めての募集です」と、担当の方がいつも前向きに案件を送ってくれていました。でも動けなかった。
お断りするたびに、少し申し訳ない気持ちがありました。「紹介した求人は補充されました」というメッセージが来るたびにも、なんとなく後ろめたくて。でもそれでも動けなかった。
募集要項を見ては「田舎すぎる」「過疎地域すぎる」「給料がちょっと」「施設の情報が少ない」「口コミが悪い」と、嫌なところだけを探していました。確固たる基準があったわけでもないのに。今思えば、行かない理由を集めていただけでした。


言いたくないけど、動いた理由は正直、利己的だった

きれいな話にしようかとも思ったのですが、正直に書きます。

動くきっかけになったのは、60歳過ぎのパートさんが辞めると教えてくれた日のことでした。

その方は短時間勤務で、日勤帯にいつも明るく働いていた、長年その施設に勤めているパートさんでした。施設のことを何でも知っていて、頼みやすくて、一緒にいると安心できる存在でした。

そして正直に言うと、受診対応が必要なときはいつも彼女が行ってくれていたので、わたしはそこに甘えていました。派遣のわたしが施設の業務に集中できていたのは、彼女がいてくれたからです。

そんな彼女がある日、「わたし、何月ごろに辞める予定なんだよね」とさらっと教えてくれました。

まだまだ元気だったし、続けるものだと思っていたので、驚きました。と同時に、頭の中でさっと計算してしまいました。

彼女がいなくなったら、受診対応は誰が行くのか。

……わたしだ。

嫌だ。

わたし、受診対応が大嫌いでした。苦手とかではなく、大嫌い。

そもそも正直に言うと、彼女がいてくれるから受診対応を任せられて楽だった。それが本音でした。利用者さんへの思いよりも、自分が楽できる環境がなくなることへの焦りの方が先に来た。

いなくなるなら、わたしも辞めなきゃ。

それだけでした。きれいな理由なんて、何もなかった。なぜそんなに受診対応が嫌いだったのか。その理由は別の記事に正直に書きました。よかったらこちらの記事を読んでみてください。

ちなみに彼女も、わたしがそろそろ動くだろうと思っていたようで、辞める話をそっと教えてくれたみたいでした。仲が良かったんです、年は違うけれど。やさしい人でした。


動いたら、驚くほどスムーズだった

決めてからは早かったです。
その話は別の記事に書いたので、
よかったら読んでみてください。

応援ナースの仕組み上、全国の募集が豊富にあるので、自分で募集要項を読んで「ここで働きたい」と思えばOKを出すだけ。それだけでした。

2年間は無駄だったかというと、そうも思っていません。

無意識のうちに情報を集めていたので、大体の給料感覚もわかってきていたし、口コミも読み続けていた。ただ途中で気づいたのは、口コミはその人の主観的な感想だということ。100%事実でもないし、わたしに当てはまるとも限らない。結局、行かないとわからないことの方が多い。

動けなかったのは、意志が弱いからじゃなかった。「大丈夫」という確信が、まだ自分の中で育ちきっていなかっただけだったんだと思います。


踏み出せないあなたへ

行動できないのは、意志が弱いからじゃないです。

今いる場所に執着することも、悪いことじゃない。続けられているのは、そこにいい部分があるからで、それはちゃんと本当のことです。

辞める決断がはっきりつかないのも、今の場所に残る理由があるということ。それでいいと思います。

ただ、心のどこかに「別の働き方もある」とそっと置いておくだけでいい。

時が来たら、人は驚くほどスムーズに動きます。わたしがそうでした。2年間口だけだったわたしが、スイッチが入った途端にあっさり動いた。

焦らなくていいです。時が来るまで、今の場所でできることをやっていればいい。

そしてもし今、派遣や応援ナースという働き方が気になっているなら、それだけでもう十分なスタートだと思います。

そしてもし今、派遣や応援ナースという 働き方が気になっているなら、 まずこちらの記事を読んでみてください。


最後まで読んでくれてありがとうございます。こんな話をこれからもぼちぼち書いていきます。気が向いたときにまたふらっと遊びにきてください。

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