今の職場で「なんで自分だけうまくできないんだろう」と消耗しているあなたへ。それ、あなたの問題じゃないかもしれない。
根性でどうにかしようとしていた時期の話
看護師になりたての頃、わたしはとにかく「苦手を克服しなければ」と思っていた。
急かすように指示を出してくる先生。ちょっとしたミスをフロアで注意してくる先輩。委縮して、ますますミスが増えて、「自分って本当にダメだな」と毎晩へこんでいた。
朝、出勤前に玄関で5分くらい動けなくなることもあった。行きたくないというより、行ったあとの自分が想像できなくて、ただ立ち尽くしていた。それでも「慣れれば大丈夫」「もっと頑張れば」と自分を追い立てた。
克服こそが答えだと信じていたから。疑いもしなかった。
今思えば完全に空回りしてたな、あの頃のわたし。3年くらいはずっとそのループだった。
派遣で職場を変えるたびに、気づいてしまった
派遣看護師になって、複数の職場を経験するようになってから、あることに気づいた。
「あれ、前の職場で苦手だったこと、ここでは全然平気だ」
施設Aでは報告のタイミングが怖くて毎回心臓バクバクだったのに、施設Bではなぜか気軽に声をかけられた。施設Aでは気が重かった業務が、施設Cでは「これ向いてるかも」とすら思えた。同じわたしなのに、場所が違うだけでこんなに変わるのかと。
わたしは克服したわけじゃなかった。環境が変わっただけだった。
え、わたし別人?ってくらい普通にできてることがあって、最初はちょっと混乱した。あんなに自分を責め続けていた時間はなんだったんだろうって。あの時間、返してほしいくらいだけど。
苦手なことが「苦手じゃなくなる」場所は存在する。それは根性でたどり着くものじゃなくて、場所を変えることで見つかるものだった。
「これは相手の問題。わたしの問題じゃない」という考え方との出会い
ある時期、派遣先の上司との関係でしんどい思いをした。
特に悪いことをしたわけじゃないのに、ため息をつかれたり、言い方がきつかったり。最初は「何か気に障ることをしたかな」と自分の言動を振り返るようになった。次第に、その上司が目に入ると身体が緊張するようになっていた。
でもあるとき「これは相手の問題で、わたしの問題じゃない」という考え方を知った。自分と相手の間に線を引く、という感覚。相手がどんな言い方をしても、それはその人の中から出てきたもので、わたしの価値とは別の話だということ。
これ知った時、ちょっと人生変わったやつです。大げさじゃなく。
最初はピンとこなかった。でも何度も「これはあの人の問題。わたしのものじゃない」と心の中で繰り返しているうちに、少しずつ受け流せるようになっていった。全部わたしのせいにしなくていい。それだけで、ずいぶん楽になった。
逃げた先に、合う環境があることもある
「苦手なことから逃げてもいい」というのは、無責任な言葉に聞こえるかもしれない。
でも、わたしが言いたいのは「逃げる=負け」じゃないということ。
自分がどうしたいかで動けること、それがわたしにとって大事な基準になった。「しんどいから辞める」じゃなくて、「わたしはここに居たくないと思ったから動く」。その違いだけで、自分への見え方がだいぶ変わった。
派遣という働き方は、その選択を繰り返すことを許してくれた。「合わなかったら次がある」という感覚は、思っていたより心に余裕をくれた。ずっと同じ場所にいなくていいと知っただけで、今いる場所での踏ん張り方も変わった気がする。
実際、派遣で動いてみて「あ、こっちの方がわたしに合ってる」と思えた瞬間が何度もあった。そのたびに、あの頃の自分に「逃げていいよ」と言ってあげたくなる。
今しんどい看護師さんへ
今の職場で「なんで自分だけできないんだろう」と思っているあなた。それ、本当にあなたの問題ですか?
環境が変わったら、苦手じゃなくなることがある。相手の言葉はあなたの価値じゃない。逃げた先に、合う場所があることもある。
「合わない」と感じること自体、センサーが正常に動いている証拠だと思う。鈍くなってしまった方が楽なこともあるけど、それって長い目で見たら自分をすり減らすだけだから。感じているしんどさを、「自分がダメだから」で終わらせないでほしい。
克服できなくてもいい。あなたの感覚を信じてあげてほしい。
わたしも数十年かけて、少しずつそれを覚えていった。完璧には程遠いけど、昔よりずっと楽に働けるようになった。それだけで十分だと、今は思えている。考え方について学んだり、視点を変えたりすることは、仕事だけじゃなくて毎日の生活にも生きてくると感じている。これからもここで、そういう話を書いていきます。
派遣という選択肢が気になった方へ
派遣看護師の始め方はこちらの記事にまとめています。気になる方はのぞいてみてください。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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またのんびり読みにきてください。
