派遣の更新を断るのは簡単だった。つらかったのは、職場に言う瞬間

派遣看護師の働き方

「更新どう考えてる?」が、いちばん心臓に悪い

派遣の更新を、断ろうと思っている。

でも、そのことを考えると、少し胃のあたりが重くなる。

そんな時期を過ごしていませんか。

私も何度か通りました。そして毎回、同じところで足が止まっていました。

先に、いちばん大きいところを書いておきますね。

派遣会社に断るのは、思っているより簡単でした。 悩む必要が、ほとんどなかったんです。

つらかったのは、そこじゃありませんでした。

【この記事でわかること】

  • 派遣会社に断るのが、なぜ簡単なのか
  • 上司に「今後どうするの」と聞かれた、あの場面で私が答えたこと
  • 申し訳なさの正体(いい職場ほど、重くなる気がします)
  • 伝えたあと、職場の空気はどうなったか
  • 今の私が、まったく戸惑わなくなった理由

派遣会社に断るのは、あっさりでした

まず、こちらから。

派遣会社の担当さんから「今後どうしますか」と確認の連絡が来ます。私の場合は、契約終了の1ヶ月半くらい前でした。回答期限は、そこから1週間ほど。

そこに、こう返します。

更新せず、今月末で終了します

……以上です。

正直に書くと、私が返信したのは連絡が来て1時間後で、しかもビックリマークが付いていました(笑)。

担当さんの返事は「承知しました、今後はどうお考えですか」。それだけでした。

これは、たぶん当たり前のことなんです。派遣会社にとって、契約満了で終わるのは想定内の出来事なので。むしろ「次も自社で探してくれる人」は大事なお客さんですから、断ったら気まずくなる、ということが起きません。

だから、派遣会社に対して罪悪感を持たなくていいのかなと思います。ここは、本当に事務手続きです。

(このあと「次が決まらない」という別の試練が来るのですが、その話は前に書いたので、よかったら→【派遣看護師、更新しないと決めた。次が決まらなくて眠れなかった話】)

上司に呼ばれて、「今後」について聞かれた日

問題は、こっちでした。

仕事中に、上司に呼ばれたんです。

最初は近況の話でした。最近どう、慣れた、困ってることない。そんな流れで少し話して。

そのあとに、こう来ます。

「今後、更新については、どう考えていますか」

……来た、と思いました。

このときは、もうはっきり決まっていました。

私が答えたのは、ありきたりな一言でした

そのとき口から出たのは、これです。

「家庭の事情もあり、地元のほうに帰ります」

ありきたりですよね。自分でもそう思います。

でも、これでよかったのかなと今は思っています。

本当の理由は、別にありました。ただそれを全部話す必要は、たぶんなかったんです。話したところで、誰かが救われるわけでもないですし。

申し訳なさの正体は、たぶん「いい職場だったから」

ここからが、この記事でいちばん書きたかったところです。

伝える前、私はけっこう長いこと、申し訳なさを抱えていました。

その中身を並べてみると、こんな感じでした。

  • 人手が足りていないのに、抜けること
  • よくしてもらったのに、返せていない気がすること
  • 続けてほしいと思われているのが、伝わってくること

どこの病院・施設でもそうですが、後任の方を探すのに、時間と労力がかかり、大変なことは想像がつきます。

だから「続けてほしいんだろうな」というのが、言われなくても伝わってくるんですよね。

そして何より、その施設自体はとても素敵で、私は働きたいと思っていました。

辞めたいくらい嫌な職場なら、たぶんこんなに重くならないんです。 いい人が多くて、いい場所だったから、申し訳なさが出る。

……たぶんこれ、感受性が高いというやつです(笑)

それでも、きちんと伝えることは必要だと思いました

ただ、その申し訳なさを理由に黙っていることは、できませんでした。

素敵な施設で、働きたいと思っている。でも半年で辞めます。この2つを、ちゃんと自分の口から伝えることは必要だと思ったんです。

黙っていたほうが、その場は楽かもしれません。でもそれは、相手の時間を削ることになるので。

だから、伝えました。

意外と、「わかりました」で終わりました

そして結果ですが。

意外と、「わかりました」で終わりました。

あれだけ考えて、あれだけ胃のあたりを重くしていたのに。

もちろん、そうでない場合もあると思います。「次の人が決まるまではいてほしい」と言われることも、あるようです。

ここは施設によって、というより、その上司の性格や考え方によって変わる気がします。

ただひとつだけ言えるのは、私が事前に想像していた場面は、実際には起きなかった、ということです。

伝えたあと、職場の空気はどうだったか

「言ったあと、気まずくないの?」

これ、よく聞かれます。

まず、職場の人たちへの伝わり方ですが、これは自分から言わなくても大丈夫でした。人事に関わることは、ミーティングか何かの拍子に、必ず伝わっていきます。

私が一人ひとりに報告して回る、ということは起きませんでした。

そして空気ですが、そんなに変わりませんでした。

「派遣だから、期間限定だよね」 「そういう働き方だもんね」 「いろんなところ行くんだね」

だいたい、こんな感じです。しょうがないよね、と納得してもらえる。

派遣という働き方は、終わりがあることをお互いが最初から知っています。だから、終わることが裏切りになりにくいんだな、と思いました。

(この「裏切りじゃないか」という気持ちだけで1本書いたので、そこが気になる方はこちらもどうぞ→【派遣看護師、更新しないで辞めるのは裏切りか問題】)

天秤が「辞める」に傾いた話

もうひとつだけ、正直に書いておきますね。

いい職場だと書きましたが、それでも私は更新しませんでした。

理由は、合わない人がいたからです。

たいていの職場は、いい人のほうが多いんです。でも、その合わない人と過ごす時間のほうが長かったりする。

血圧が上がるのを感じるくらい、憤ってしまうことがありました。まったく納得のいかない主張をされて、理不尽さだけが残るような。

そういう時間が積み重なると、天秤がゆっくり傾いていきます。

「いい人が多いから」では、支えきれなくなる日が来る。それはたぶん、我慢が足りないということではないのかなと思います。

(このあたりの話は別の記事にも書いたので、よかったら→【応援ナース、辞めたいと思った夜の話。原因は仕事じゃなくて、人だった】)

今の私は、あまり戸惑わなくなりました

最後に、今のことを。

もし今また「更新どう考えてる?」と聞かれたら、私はたぶん、あまり戸惑いません。

申し訳ないとも、思わなくなりました。

理由は、たぶんこう考えるようになったからです。

人生は、そんなに長くありません。その中で看護師として働ける時間は、もっと短い。

そう考えると、半年とか1年って、けっこう短いようで割合が高いんですよね。

だから、その職場に合わないと思ったら、次に行けばいい。合うと思ったら続ければいい。

我慢しなくていいし、嫌だったら辞めていい。自分の直感に従っていいんだと思います。

相手の期待に応えなくてもいい。私が思ったとおりに動いていい。

……こう書けるようになるまで、けっこう時間がかかりました。でも、なれます。

まとめ

【まとめ】

  • 派遣会社に断るのは、思っているより簡単。ここは事務手続きに近い
  • つらいのは、職場に直接聞かれる瞬間のほう
  • 申し訳なさが重くなるのは、たぶん「いい職場だったから」
  • 理由は全部話さなくていい。私は「家庭の事情もあり」で通した
  • 伝えたあとは、意外と「わかりました」で終わることがある。相手の反応までは、こちらでは決められない
  • 職場への伝わり方は、自分から言わなくても大丈夫だった

更新を断れないまま、消耗している方へ。

考える時間は、たぶんもう十分すぎるほど使ったと思います。あとは、言うだけかもしれません。

半年とか1年は、思っているよりずっと短いので。

(これから派遣を始める方はこちら→【派遣看護師になるには?登録から働くまでの流れを実体験で解説します】/会社選びで迷っている方はこちら→【看護師の派遣会社選び。「どこがいい?」の前に決める3つの軸】)

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